痛風解消のため6日間の断酒。つらかった。マスターが6日間競馬・パチンコを絶つようなものだ。辛い日々であったが、ようやく痛みもやわらぎ、この日の往訪である。
9時頃到着すると、若手のカップルとその少し年上のカップルが仲良く2組席を並べて談笑中である。最初は恋人同志かと思ったが、話しぶりからするとどうもご夫婦とその息子さん・娘さんのようだ。
寿司竜でご夫婦の来店は珍しい。だいたい、結婚している寿司竜のお客さんの場合、夫婦関係は仮面夫婦・偽りの夫婦・液状化夫婦のいずれかであり、普通に会話がある夫婦はまれで、まして、本日のご夫婦のように、一緒にお寿司屋さんに来店し、味噌汁を二人でストローでいただくほどのラブラブは奇跡である。
うーむ・・・世の中にはこのようなご夫婦もあるのである。
どうして、このようなご夫婦が誕生するのであろうか。旦那さんはパチンコをするようであるが、仮面夫婦の場合は、夫がパチンコをすると、「そんなくだらないことしてないで、さっさと部屋の片付けでもしな!」とどなりちらされるのが落ちなのに、この奥様の場合は、それをとがめるでも無く、心が広い。せいぜい「お父さんの血がもう少し薄ければ息子の足はもう少し速かったのに」とちくりと言うぐらいである。そう、息子さんは、大変足の速い方で、お父さんの血がもう少し薄ければ、陸上競技で日本記録を打ち立て、高額の賞金をもらえるところ、お父さんのせいでそれがかなわないのだ。
しかし、お父さんの血に邪魔されているとは言え、素晴らしいお母さんの血が入っているので、その息子さんにはまだまだ日本記録を出す可能性はある。オリンピックにはまだ時間があるし、何とか日本記録達成かオリンピック出場までたどりつき、ここ寿司竜から新たなスター誕生と行きたいものである。
そういうわけで、どうやら夫婦ラブラブの要は、奥様の心が広いということのようであるが、今夜は家族団らんという最近ではなかなか見ることができない素晴らしい光景を見、そして、日本記録を達成するスター誕生という新たな希望を見いだした寿司竜であった。