連休明けの初日。いつもは事前に予約をして行くのだが、今日は急に行きたくなり、4時59分に席確保の電話連絡をする。開店準備に忙しい係りの者なので、電話に出るまで時間がかかるだろうと思ったら、呼び出し音2回目で電話がつながる。「おっ、めずらしく電話機のそばにいたのかな」と思っていると野太い声で「はい、寿司竜でござます!」。
電話機のそばにいたのはマスターだったのだ。ちょっと残念だが仕方がない。幸い満席ではないということで、すぐに寿司竜に向かうと手回しよく係りの者がすでに水と氷を用意してくれている。電話に出られず不快な思いをしたであろうことの埋め合わせを、さらりとしてくれるところは流石である。
さて、今夜の最初の話題は、ロシアが領空侵犯したということで珍しくニュースになった私が観光大使を務める礼文島のことである。マスターも係りの者もロシアに対して憤慨しているが、今の日本は領空侵犯にも領海侵犯に何もできないしどうしようもない。しかし、礼文島で思い出すのは檸檬ちゃんのことである。最近どうしたのかとマスターに聞いてみると、少し前に満席で入れないときがあって以来、来ていないという。
「檸檬ちゃんは大丈夫ですよ」と、マスターは何も心配していないが、確かに檸檬ちゃんはたくましそうな風貌をしているので、なんの心配もいらないし、大丈夫だろう。
そういえば、さっきはロシアに対して何もできないしどうしようもないと思ったが、檸檬ちゃんを礼文島に配備するのはどうだろう。檸檬ちゃんはどういう仕事かわからないが、今はテレワークという手もあるし、礼文島にいても仕事になるのではないだろうか。そうすれば、へたなミサイルよりたくましい。ロシアも中国も、北朝鮮でさえ手が出せないだろう。そんな気持ちにさせる檸檬ちゃんの笑顔である。