11月12日(火)鹿児島着。再び入国審査で若干時間を取られるが、まずまず予定通り港からタクシーで仙厳園へ向かう。この場所もハローワークの観光の学校で知った名所である。明治維新の魁となった島津斉彬指揮の溶鉱炉跡や、島津家の歴史などを語る御殿などを見学した後、タクシーで桜島行フェリー乗り場へ。ちょうど12時発のフェリー出港間際で時間のロスなく乗船。島のフェリー乗り場周辺には食事をするところが皆無だったので、そのまますぐ12時30分発の桜島展望台行きバスに乗車。30分に1本しかないバスが、たまたまなのか満員でぎゅうぎゅう詰めである。ぎりぎり乗車口のところに乗り込み、前の方にもう半歩前へ詰めることはできませんかなどと話をしても「そんなこと言っても無理だよ」などと、皆不機嫌になる状況。ともかく、なんとかバスに乗り込み、30分以上かけて展望台へ。展望台から天下の桜島を見上げ、対岸の鹿児島市内を見下ろして、次のバスで下山、フェリー乗り場へ。
鹿児島港についてから、鹿児島中央駅にむかって鹿児島ラーメン店を探しながら、街中を歩く。商店街に鹿児島ラーメンの「こむらさき」を発見し、ラーメンとビールを注文。以前鹿児島で別なお店で食べたとんこつラーメンほどあくが強くなく、美味しいとんこつラーメンだった。満足である。
さらにそこから鹿児島中央駅に向かう途中、市電の駅があったので、乗ってみた。3駅で鹿児島中央駅に到着。駅のお土産店で鹿児島ラーメンを購入し、循環バス停留所に向かったところ、惜しくも最終バスが行ったばかりの時刻であった。仕方がないのでタクシー乗り場に向かおうとすると、ジャパネットのスタッフが我々を見つけて、「バスをお探しでしたら、もう一本追加発車のバスがありますので急いでください」とのこと。もしかすると、最終便に遅れた人用にこっそり走らせているのか、または最終バスが満員で乗れない方がいた場合に備えて確保しているのか、ともかくもタクシーに乗らずに済んだのは助かった。照国神社から城山を経由して港に戻ったが、時間が遅かったので乗船手続きで待っている人も少なく、時間をとられることなく乗船ができた。
今夜は久しぶりにディナーコースということでレストランに向かう。福岡の方は下船したと見えてお見えにならず、いつもの岐阜のご夫婦と同席である。そこで聞いたとことでは、そのご夫婦は、養蜂をしているだけでなく、家には大きな池があり、鯉も飼っているとのこと。その池のある庭の写真をみせてもらうと、庭園と一緒に大きな家も映っている。その家を維持するだけでも大変だろうと思って聞くと、「ええ、前の家を壊して建て替えたんですが、大変でした」とのこと。どうもこの方はただものではないと思われるが、結局正体は不明だ。実は大変なやんごとなき方かもしれないが、ご夫婦ともお酒は飲まず静かに笑顔で食事をされている素晴らしい方であった。それにしてもせっかく飲み放題のクルーズなのに飲めないのは割損なような気がするのは、貧乏人だからだろうか。
食後はいつものように無料のエンターテインメントへ。今夜は2回目のカンツォーネ、内容は当然前回とは違うが、聞いたことがある有名な曲もある。残念ながら曲名はわからない。
そして、最後はまた擦るとわかっていながらカジノのスロットマシンゆくが、案の定、あまりにあっさりと終わってしまう。気分転換にプールサイドの屋外に出て外の風に当たって一休み。南の洋上なので寒くはない。しばらく佇んだ後、船内にもどると途中にある体育館には誰も居らず、サッカーボールだけがぽつんと放置されているので、サッカーボールで少し遊んでみた。豪華客船の体育館を独り占めしてサッカーを楽しむなど、ぜいたくな時間だったかもしれない。カジノを除けば今日も楽しい一日だった。いよいよこのクルーズも最後の寄港地を離れようとしている。