秋のG1戦線が本格化である。第一弾は秋華賞だったが、いつもと同様かすりもしない。そんな話をマスターにすると、ニタッと笑って自分の当たり馬券を見せてくれる。マスターは掛け金が大きくないので当たっても大儲けということはないが、それにしてもよく当たるものだ。感心するが、
「やっぱり、儲けよう儲けようとするから当たらないんですかね」とつぶやくと
「必要なのは美空ひばりの”柔”の心境ですね。”勝つと思うな、思えば負けよ・・・”ということですよ。でも人間は弱いもんで、なかなか”柔”のようには行かず、かえって中島みゆきの”明日天気になれ”のようなものですね。中島みゆきのあした天気になれって知ってます?『・・・宝くじを買うときは当たるはずがないと言いながら買います。そのくせ誰かが買って、一等賞をもらった店で買うんです・・・』という詩があるんですが、どうしても人間は欲から逃れることはできないもんなんですね。」
と流石マスターは人生の深いところを語るが、中島みゆきの「あした天気になれ」の詩を改めてみてみると一番は次のような内容だ。
「・・・夢もあります 欲もあります かなうはずなんてないと思います 夢に破れて あてにはずれて 泣いてばかりじゃいやになります 雨が好きです 雨が好きです あした天気になれ・・・」
三番でも「雨が好きです 雨が好きです あした天気になれ」を繰り返すが、この逆説的な表現はどういう気持ちなのだろう。考えるのも面倒なのでChatGPTに聞いてみると
『中島みゆきの「あした天気になれ」では、「雨が好きです、雨が好きです」と繰り返しながらも、最終的には「あした天気になれ」と結んでいます。この対比的な表現には、深い感情やメッセージが込められていると解釈できます。
まず、「雨が好きです」というフレーズには、辛さや孤独、悲しみなどの象徴として「雨」が用いられている一方で、その辛さを受け入れる強さも感じられます。雨の日は、辛いことが多いけれども、その感情に寄り添い、自分の感情と向き合うことを大切にしているように見えます。つまり、人生の困難や悲しみも含めて、それを愛し受け入れる姿勢が示されているのです。
しかし、最後に「あした天気になれ」と締めくくることで、どれほど雨(困難)が好きで受け入れても、心のどこかでは「明日は晴れてほしい」「もっと良い未来が来てほしい」と願う人間らしい希望が込められています。この矛盾とも思える感情の表現は、中島みゆきの歌詞によく見られる特徴で、辛い現実を受け入れながらも、それでも未来に対する希望を持ち続ける姿勢を描いています。
つまり、この歌詞は「困難や悲しみを愛し受け入れる強さ」と「それでも希望を持ち、良い未来を願う心」という相反する感情が共存していることを表現しており、その両方が人生において重要であるというメッセージと捉えることができます。』
とのことである。なるほどと教えられるが、この歌に四番があるとすれば、その最後は次のようになるだろう。
「雨が好きです 雨が好きです 明日も寿司竜においでよ!」
そんな寿司竜に、困難と悲しみを受け入れる強さをもちながら、希望を見出したいと願い、久しぶりに訪れた卑猥さんの姿がある。