寿司竜日記 2024年11月1日(金)晴れ マスターを競走馬に例えると

介護夜勤明けの往訪、ようやくくつろげる夜である。一番乗りで入店すると久しぶりにたくさんのお盆がおかれている。その中には卑猥さん、ミッキーさんそして我らがHさんのお盆もあり、今夜はにぎやかになりそうだ。

で、まずは、先日の天皇賞である。堅いと思われたリバティーアイランドは見せ場なく敗北だが、敗因をマスターに聞くと

「気分が乗らなかったんじゃないですか」と、能力がありながら気分で仕事をしたりしなかったりするお客さんをたくさん見ているだけあって、流石わかりやすい解説である。

それにしても先週の菊花賞一番人気のダノンに続いて、一番人気がいいところなく敗退である。穴馬が当たらないのはあきらめもつくが、本命を買っても本命を買っても当たらない競馬はつらい。そしていつになってもHさんにお返しができないのがつらい。

マスターも久しぶりに外したようだが、気落ちする様子もなく、

「マイナンバーカードってどうですか?健康保険の問題もあって今度マイナンバーカード作らなくっちゃならなくなったんですよ。パッキーカード以外使ったことがないカードを持たなくちゃいけないので辛いんです。写真もとらなくちゃならないし・・・。」と競馬以外のことについて嘆いている。

「写真は、ジェームズノートンの写真貼っておけばいいんじゃないですか?」

「そうですね、神田のジェームズノートンですから、そうしときますか!」とようやく元気が出てきたところに、予約のお客さんがぼちぼち来店である。

続いて、予約をしていない初めて来店のお客さんが、「2名なんですけど大丈夫ですか?」と申し訳なさそうに入ってくる。皆で席を詰めあって、ようやく一番手前に2席確保して着座いただき、これで満席である。

「久しぶりにお客さんがくると何をしていいのかわからなくなりますよ。」などといいながら、てきぱきと包丁を動かすマスターの姿が美しい。

お酒とお刺身の盛り合わせを出した後、「(お客さんの席とマスターのいる場所が)離れてますけど、何かあったら言ってくださいね。」と優しく声をかけるマスター。

実力があり、一番人気の責任を負いながら、気分次第のダノンやリバティーと違って、どんな時でもお客さんにおいしく楽しんでもらおうと手を抜かずに全力を尽くす、その姿は、競走馬だとどのような馬に匹敵するだろうか。

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