本日午前中に予約の連絡を入れたところ、ちょうとこれで満席とのことだったが、何とか席を確保して5時過ぎに到着。
係りの者は全部の席に予約のお盆のセッティング中で忙しいが、マスターは手鍋をコツンコツンとやっている。久しぶりに玉子焼きを焼く気になったらしく、玉子を溶いでいるのだ。最近は気力・体力が減退し、玉子焼きを焼く気にならないと言っていたが、今夜は久しぶりに気力・体力が充実しているのだろうか。
「今夜はすごいですね。久しぶりに玉子焼きを焼くのを見られるとは。今まで毎日のように見られたものが最近は見られなかったので寂しかったですが今日はうれしいです。いつでもあって当然というものがないと本当に寂しいですもんね。古女房とおんなじですね!」と声をかけると
「寂しいどころではなくそれがないと生きてゆけないのが古女房ですね。」とチラッと係りの者に優しい視線を向けるマスター。
確かに最近食べられなくなって一層おいしさがわかる寿司竜の玉子焼きだが、万が一それを失ったら生きる気力も何もかも失ってしまうのが、古女房だろう。さすがに愛妻家のマスターである。
しばらくして玉子焼きが二つ出来上がる。そのうちの一切れを、今までにも増してありがたくかみしめながらいただく、ほんのりしみじみの寿司竜である。