先週金曜日は蒸し暑い中30分歩いて往訪したが、満席の為入店できなかった。やはり、人気店寿司竜は予約なしでの往訪は危険である。
というわけで、今夜はしっかりと事前に空席確認の連絡をしたうえでの往訪であるが、5時半過ぎに往訪すると、奥には赤兎馬の一升瓶がいつものように主を待っている。けなげでかわいいものである。
ほどなくHさんの一団が到着であるが、後を追うようにまた予約の電話が入る。係りの者の電話での話ぶりからするとかなり親し気な感じである。そう、想像通りあの甘いもの好きのバンカーからの電話である。
ほどなくしてそのバンカーが到着し、久しぶりに(ソーシャルディスタンスで一席空けて)お隣の席となる。かねてそのバンカーはどぶ板営業が得意な関西系の銀行ということは聞いておりひそかに畏怖していたが、聞いてみるともともとの入行はもっと上品な銀行だったものが、合併・再編を繰り返す中で現在の銀行になったとのことである。なるほど、そういえばどぶ板の臭いの中にもほのかに上品な香りがあるのはそういうことだったのか。やはり寿司竜にはほのかな上品な香りが似合うのである。
私が新卒時に入社した不動産会社も親会社が銀行系だったので、銀行の世界に少し親しみを感じるが、その親会社も山一證券が倒産した2000年頃の金融危機の際に事実上消滅したため私のいた会社も清算となり、それ以降(それ以前から)銀行は大変な時代が続いている。
その”ほのかに上品さを醸し出すバンカー”も銀行業界のことを斜陽産業と自嘲気味に語るのであるが、WITHコロナの時代を迎えて一体金融業界はどうなるのであろう。次回はそのようないつもの寿司竜にはない少しレベルの高い話も聞いてみたいものであるが、そうこうしているうちに今度はあの暴走族に造詣の深いスロッターの方が来店である。
奥の席のパチンカーと中央の席のバンカー、そしてスロッターといつもの寿司竜が今夜も健在である。