寿司竜日記 2020年8月20日(木)猛暑

お盆の期間を挟み久々の往訪である。奥には、寿司竜の主(ぬし)であるHさんの座を最近虎視眈々と狙っている暴走族に造詣の深い方の席が今夜も3席用意されている。このところ寿司竜に行くと必ずこの方が居るということは、相当な頻度で往訪していることになるが、そうだとすると盤石と思われた寿司竜におけるHさんの椅子も危ないかもしれない。そんな危機感を抱きながら、ふとその手前の角の荷物置き場代わりの椅子の上を見ると、白いビニール袋に入れられたものがある。

それは何かと尋ねると、”絵”とのことである。そういえば、寿司竜の絵をまじまじと見ることはなかったが、よく見るとなかなかの絵である・・・ように見える。大きなキャンバスに葉と果物があざやかに描かれ、そこに係りの者がおおらかにさっさっと筆を入れた絵であるが、存在を主張するでもなく、ひっそりとそこに控えている、まさしく絵のシロアリである。素晴らしい。

ここ寿司竜では、お客様のみならず、絵もシロアリであったのだ。

・・・と・・・ふとカウンターを見ると、本物の絵以上に絵になる男が居るではないか。こんな素晴らしい絵になる男がいるのであれば、寿司竜には本物の絵を飾る必要はないかもしれない・・・と思う人がいたらいいなぁ。

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