箱根駅伝 明治大学 優勝ならず!

いよいよ箱根駅伝である。この日を2年待った。世間の大方の予想は青山学院の一強、対抗に東洋大学、東海大学の中、明大は予選会5位通過、トップ通過の駒澤大学と大差でもあり、下馬評は高くはないが、予選会後の記録会で1万メートル29分切りの選手が続出したことから、密かに優勝を期し力が入る。期待を込めて、新春の晴天の中、初めて大手町スタート地点での応援である。

予想通りスタート地点は人が多い。大勢のチアリーダーが乱舞する國學院大學の応援コーナーを抜けて、明治大学応援コーナーに向かう。奥は早稲田大学のコーナーである。明治もチアリーダーの人数は少ないながら熱心な応援であり、このエネルギーを受けて、明治よこの箱根路を駆け抜けろ!

さて、ようやくスタートである。人だかりのうしろから飛び跳ねるように通過を見るので、写真も撮れない状況であるが、その中を選手が一瞬で通り過ぎる。

明大期待の1年生鈴木が頑張る。15kmぐらいまで先頭集団で粘り、楽しませてくれる。最後は離されたが許容範囲で2区の中島につなぐ。中島もエース区間での登用は少々荷が重いが、粘って3区のエース阿部につなぐ。阿部は今年全国の大学でもっとも成長した一人だろう。大きなストライドで区間新を狙いどんどん前へ行くが、さすがに途中でペースが落ち、惜しくも区間新・区間賞ならずである。来年は2区の日本人最高記録どころかモグスの最高記録をも更新する存在になってほしい。そして4区の三輪は昨年の予選会のアクシデントの借りを返すべく前へ行き7位でのたすき渡しである。5区酒井の山登りの力は未知数であるが、タフなコースほど力を発揮するとの監督判断なのだろう。未知であるが故の期待が大きい。大ブレークしてくれ!

しかし、未知の期待はブレークせず、順位を下げて11位での往路フィニッシュである。優勝は厳しそうだが、選手はよく頑張った。

ここからはシードを狙っての復路である。復路も上り調子の選手が多く、シードは堅いと信じている。仮に最後シードを争って競る展開となっても主将の坂口が気力で何とかするだろう。その思いで見守る。

6区前田はまずまずの走り、7区小袖は来季に借りを返す走り、4年の角出は悔しい走り、9区の村上も来季へ期待の走りとなり、11位でアンカーの主将坂口へたすきをつなぐ。坂口は嘱望されて入学し、明大の大エースになるはずが、故障などもあり不完全燃焼でここまで来たが、ここは最後の力・気力を振り絞りシード権獲得に向けて前を追ってほしい。

だが・・・坂口に力は残っていなかった。ずるずると後退し、17位のフィニッシュである。残念な結果ではあったが、明大には来季につながる若い力があり、来年はもっと期待が持てる。青学は破れてなお強し、東海も若くまだ伸びるだろう。それらの学校を破るのは至難の業だが、このメンバーならまんざら優勝も夢ではあるまい。この先1年は長いが、楽しみにその日を待つことにしよう。

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