寿司竜日記 2022年5月18日(水)晴れ うれしい忙しさ

今夜は3組10名で満席の最後の1席を何とかキープして5時15分頃に入店である。満席であるとは事前に聞いていたが、予約のお客様は6時ぐらいからだろうと思い、それまではゆっくり係の者と語らえると早めに行ったのだが、5時半ぐらいから予約のお客様が次々と来店する。背広を着たサラリーマン風の方々であるが、皆暇で会社を早くあがれるのかなと思っていたら、「同僚はまだ仕事をしているんで、また会社にもどるんですよぉ」という方も居る。かと思えば、以前ちょくちょく来られていて、地方転勤とコロナでご無沙汰していたのが、2年ぶり本社に戻ったので来店とかの方もいらっしゃる。この時期は、転勤で東京に来られた方がようやく落ち着いてなじみのお店に来るという時期だ。

それにしても、転勤から戻ってすぐ来てくれるなんて、うれしいことである。皆楽しく嬉しそうだ。

「大将を慕ってくるお客さんが一杯ですね。大将は話が楽しいしね。」とお客様が言うと

「いえいえ、いつもつまらないこと言うんじゃないよと言われたますんで。」などとマスターもいつもにもまして饒舌である。

が、係の者の動きが鈍い。何でも酒屋さんの手違いでビールの納品が遅かったせいで冷えた瓶ビールがないとのことで「済みません、済みません」とお客さんに謝っている・・・と思ったら・・・

「あったあった、冷えたビールがありましたよ!」

と嬉しそうにお客様に冷蔵庫の奥から探し出したビールを持って行くが、

「済みません、栓抜き忘れました」とまたまた謝って戻って来る。お客さんはいつまでも冷たいビールにありつけないが、そこは皆さん心得たもので、「大丈夫、大丈夫ですよ」などと優しい。確かに寿司竜とはこういうもので、このお店に来ると言うことは堪え忍ぶということなのである。

しかしそれにしても、今日のマスターはきびきびしている。コロナで接点が途切れていた昔のお客様が来られ嬉しいこともあるのだろう。いつもは不手際があるとぎくしゃくする係の者と喧嘩する暇も無く、一心不乱に包丁を動かしている。この姿を見るのはいつ以来だろうか、凜々しくて素晴らしい。

お客さんも久しぶりに寿司竜でおいしいお寿司とおいしいお酒、そして切れのあるマスターのジョークと係の者のかわいらしいチョンボに触れ、幸せなことだろう。

今日はシロアリ不在でも幸せ一杯の寿司竜である。

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