19年ぶりの決勝、勝てば21年ぶりの優勝の時が来た。
王者帝京は強いが、先週の大東文化戦後半のような戦いができれば、いい勝負ができる、勝てるはずだ。秩父宮を紫紺の旗で埋め尽くしてそれを見届けよう。
先般の早明戦の時は、観客は9割方が明治であった。今回は19年ぶりの決勝なので、会場は紫紺で埋め尽くされるであろうと思って秩父宮入りしたが、意外に帝京のレッドが多い。ともあれ、天気晴朗、風もなし、決勝にふさわしい舞台ではある。
今日はグラウンドでは試合開始前の練習を行っていない。静かに開始時刻が迫る中校歌斉唱となったが、まずは明治だ。明治を勇気づけ、帝京にプレッシャーをかける思いで歌うのこの素晴らしい校歌、この舞台で斉唱できる喜びに涙腺が緩む。
そして、いよいよ試合開始だ。
いきなり梶村のインターセプトからのトライである。その後も、素晴らしいディフェンスと、積極的な展開で試合の主導権を握る。まだ油断はできないが、もしかしたらの期待が高まる前半の折り返し、17対7だ。
後半もまずまずの立ち上がりだが、徐々に帝京ペースとなる。前半ほとんどなかった反則も増えてきた。必死のディフェンスは続くが、とうとう穴をこじ開けられ、続けてトライを許し逆転される。20対21だ。
その後も逆転への糸口がつかめない、終始、明治陣内で押される展開だ。もうこれまでかと思った残り1分、自陣ゴール前で帝京のペナルティ、ようやくマイボールである。試合を切れば負けの中、自陣から連続展開を図る。この攻撃が実って逆転日本一となれば歴史に語り継がれる試合となる、それを信じて固唾を飲んで見守る。行け明治!立て明治!!走れ明治!!!
しかし、やはり帝京のディフェンスは堅い。ほとんどゲインできない、むしろ後退している、その中で明治が反則だ。ああっ・・・。
ノーサイドである。ノーサイド、ノーサイド。日本一を逃したのは悔しいが、良い試合だった。素晴らしい夢を見させてくれた。
ありがとう! 本当にありがとう!! 明治大学ダグビー部。