寿司竜日記 2023年10月6日(金)晴れ マスターの人生

ふるさとへ向かう最終に乗れる人は急ぎなさいと やさしいやさしい声の駅長が街中にさけぶ 振り向けば空色の汽車は いまドアが閉まりかけて 灯りともる窓の中では帰り人が笑う 走り出せば間に合うだろう 飾り荷物をふり捨てて 街に街に挨拶を 振り向けばドアは閉まる

たそがれには彷徨う街に 心は今夜もホームにたたずんでいる ネオンライトでは燃やせない ふるさと行きの乗車券 たそがれには彷徨う街に 心は今夜もホームにたたずんでいる ネオンライトでは燃やせない ふるさと行きの乗車券

これはマスターが好きな曲中島みゆきの「ホームにて」の歌詞である(一番と最後の部分)。この詩はどういう気持ちを謳ったものなのだろう。ふるさとへ帰りたいなら素直に帰っておいでという意味なのだろうか。

15歳でふるさとを出て寿司職人となり五十有余年。神田で一国一城の主となって三十年。バブル時代も経験し、今はシロアリ全盛時代を生きているマスター。今夜も鼻歌を歌いながら玉子を焼いているが、何故マスターはこの曲が好きなのか、いつこの曲を好きになったのか、そのとき何があったのか、まだまだ我々の知らない人生を生きているマスターである。

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