本日は5時過ぎの往訪で、持ち帰り用にお刺身少々と、握りを一人前注文する。
「そういえば今夜井岡の試合ありますね」とボクシングの話題を向けると
「どっちが勝つか”いおうか”」とまずますの先制パンチが入る。今夜もまずます調子のよいマスターであるが、他方、係の者は元気がない。どうしたことかと見てみると、左目の周りが腫れ、どす黒く内出血しているではないか。
最近オリンピックでも女性のボクシング選手が活躍しているが、ここ寿司竜の係の者も家庭内でボクシングでもやったのかと思っていると、そうではなく、蹴躓いてころんでぶつけたとのことである。以前は蝶のように舞い蜂のように刺す鋭い動きを誇り、どんなパンチもするりとかわし指一本ふれさせなかった係の者も、蹴躓いて顔面を強打するとは大分フットワークが衰えてきたのかもしれない。心配である。
しかし、その腫れを隠すために掛けているめがねが、なかなか似合っている。めがねがなくてもたいへん美しい係の方であるが、いっそうその美貌が引き立っている。
東京見返り美人に続く新しい美人として”ボクシングめがね美人”を暫く楽しめそうな寿司竜である。