昨日満席で入店できなかったので、今日は昼に予約の電話を入れる。
係の者が出て「昨日は済みませんでした。今夜はお店で横になって寝られますよぉ!」とのことで18時半に往訪。
お客様は男性二人連れの他は、奥に卑猥さんの予約席(3名分)があるのみで、落ち着いている。
「マスター、今夜はお願いがあってきました。超絶さんがこの夏に利尻・礼文に行くとのことなんですが、利尻礼文のパンフレット渡したいので預かってもらえませんか?」
「ええ、お預かりしますよ」
「でも超絶さんは最近来てますか?」
「3週間前ぐらいに来たかなあ。温泉には結構行っているようですね。超絶さんはワイン党だし、シロアリ軍団と違っていろいろ行くところがありますからね。」
と毎日のように来店するシロアリ軍団だけではなく、美人達の動向もしっかり押さえている。
・・・その後、落ち着いていることも有り、係の者と会話となる。
「そういえば、吉田家では車を持ってるんですか?」
「子供が小さい頃はあったんだけど、いまは電車の方が楽だし、持ってないですね」
「昔は何に乗っていたのですか?」
「若い頃はスカイラインに乗ってたんですよ。私が運転して随分ドライブしたのものだわ。でもその時に隣に乗っていたのは、あの人ではないけどね、ふふふっ・・・」
と、そのとき隣に乗っていたイケメンのことを思い出してか、ニヤリとする。青春時代の一コマだ。
それにしても女性でスカイラインに乗るとは随分カッコイイことだ。当時はなかなか外車には乗れない時代で、スカイラインとかフェアレディZが若者のあこがれの的だった。そもそも免許を持っている女性は少なかったし、運転できる人もせいぜい軽自動車程度だった。そんな時代にスカイラインで真夜中に湘南を飛ばしていたんだから、その青春の輝きは暴走族に詳しい卑猥さん以上かもしれない。
ちなみにマスターが当時乗っていたのはギャランだったという。なかなか渋い車だ。しかし、その渋い車で、誰を乗せてどこを走っていたのだろう・・・と思っていると、輝かしい青春を燃やし尽くして今は静かに人生を送る卑猥さんの一団が到着し、少し賑やかになる寿司竜である。