今夜は歯医者の帰り、5時過ぎの入店。
「今日は仕事帰りですか?それとも介護の帰りですか?」
「介護の帰りなんですが、ここからまた介護に戻るんですよ。うちも親の介護で大変ですが、マスターのところは立派なお嬢さんが居るので、将来の自分の介護には頼もしいですね・・・。でも最近お店でお嬢さんを見かけませんね。」
「どこをほっつき歩いているんだか、家でも見かけませんよ。まあ、若い時ってのはそんなもんでしょうけどね。」
「母親である係の者は、しっかりとお嬢さんに介護してもらえるかもしれませんが、男親であるマスターはどうですかね」
「ウチのはいつもガミガミうるさいんで、どうでしょうかね。」
「マスターは、好かれてないかもしれませんが、尊敬はされているんじゃないですか?」
「そうなんですよ、尊敬はしてるみたいですよ。学歴も無いのに、筋の良いお客さん相手に立派に商売してますからね。」
「そうですよね。普通お寿司屋さんの客さんと言えば、筋の良い方が多いですよね。でも寿司竜で一番筋のいいのはどなたですかね。」
「筋の良いのは意外と卑猥さん当たりかなぁ。Wさんも良さそうだけど・・・。校長先生の息子さんもなかなかのものかなぁ~。」
などと言っているところに、ミッキーさんとHさんが到着し、新潟5レースのデビュー戦で快勝した期待の新星”ダノンキラウエア”の話題となる。
「それにしても、たまには万馬券当ててみたいものですよね」とつぶやくと
「掴めないから夢なんですよ」とマスターが筋の良い一言。
掴めないから夢、掴みたいのが夢、でも掴めないのが夢。そんな掴めない夢でも何となく見させてくれる筋の良いお店が寿司竜なのかもしれない。