今年初めての往訪。5時半ごろ到着すると、まだ誰も居ないものの、予約のお盆がまんべんなく配置されており、そこそこの客の入りである。赤兎馬の一升瓶があるので、「Hさんですか?」と聞くと、「いえ、それはミッキーさんです。ミッキーさんは昨日も来ましたし、今週の金曜日も予約が入ってるんで、今週は3回ですね。」とのことである。ダノンの馬並みに出足の良い新年最初の週だが、Hさんも昨日すでに顔を出したとのことで、今年も寿司竜の常連レースを牽引するのはこの二人にほぼ間違いない。
そこにまだ寿司竜歴が浅い三人連れのお客さんが来店。話の様子だとそのうちのお一人は以前は時々来ていたものがしばらく足が遠のいた後、先日来店し、また今日の来店になったようであり、少し年配の2名の間に、比較的若い方が挟まれて着座する。
♠マスター「今夜は上司と有望な若手という感じですね。」
♡お客様「そうなんですよ。特に彼は昔野球をやってて、高校野球では千葉県で甲子園目前まで行ったんですよ。」
♠「じゃ、両側の二人は、すぐ抜かれますね。でも、千葉代表がいつの年ですか?」
♡「木更津総合が代表だった年です。」
♠「その年なら優勝はあそこかな?」などと高校野球の知識を披露するマスター。何しろ、スポーツ新聞は隅から隅まで熱心に読むので、スポーツの土俵では誰にも負けない自信があるのだ。
♡「高校野球についてすごい記憶力ですが、大将も野球やってたんですか?」
♠「いえ、私は、茶道と華道です!」と一人で滑っている。
♡「そうでしたか。でも商売はあと10年はやらなくちゃいけませんね」
♠「そんなのは無理ですよ。いつもお客さんにいじめられてもうくたくたです。」
♡「それにしても、お寿司がうまいですね。」
♠「それはそうでしょう!出前取ってるんで。」
♡「それは素晴らしい。くら寿司ですか、それともはま寿司ですか?」
♠「いえ、スシローです!」
♡「ビールもよく冷えて旨い!奥さん、ビールもう一本お願いします!」
♠「おーい、ビールおかわり”たった一本”!」
この”たった一本”にお客さんは喜ぶ。これは、寿司竜来店キャリアの浅い人の特徴だが、このフレーズに感動しているうちはまだまだである。
♡「俺は焼酎にしようかな。せっかくだからボトル入れよう。奥さん、焼酎一本!」
♠「おーい、くろきりボトル”たった一本”追加!」
とこれにも喜ぶお客さん。
♡「つまみも寿司もおいしいな。ほかにはどんなネタがあるの?」
♠「ここにないもの以外は全部ありますよ!」
などとマスターが乗っているところに、ミッキーさん、浅草橋さんなどが到着。
”たった一本”ネタなどにはびくともしない、超常連さんがカウンター中央付近にでんと構えて、新年の寿司竜もまずは安泰の年明けである。